デスアイランド編の終了。
黒山の登場が少なかったのと、今後、夜凪と関わる可能性のある俳優がたくさん出てきたし、手塚監督の存在は、デスアイランド編を大いに盛り上げた。
ただ、デスアイランドの共演者は、結果として、後のシリーズで出てきてないヤツも多い。
銀河鉄道の夜編の開幕。
CM撮影、映画、舞台と段階を踏んでいるのが現代的。「銀河鉄道の夜」という題材は、本当に正解だったと思う。
演劇というのは、読者に興味のある題材だったかはわからないけど、「夜凪景を応援したい」という感情的下地は、出来上がっていたと思う。
以下からは、感想メモ。
17話「初共演」。
映画の体制側になろうとする、チヨコへのルサンチマン的カタルシスを感じる。器用VS不器用の戦いとも言える。
18話「枕投げ」。
大人の事情と情熱が交差する回。読み直してみると、デスアイランド監督の手塚の存在が、かなり大きいと思った。激アツ。どうしても、主人公やチヨコに目がいくけど。
19話「嵐」。
映画の撮影がバトル漫画のように描かれる。VS天気。これが、少年漫画たる由縁だろう。仮面という冷徹なイメージがついたチヨコを、角度をかえて描くことで、より魅力が増している。
20話「カレンとケイコ」。
嵐の中の撮影継続。みんな、夜凪景に釘付け。共演者だけど、主人公VS脇役の綱引きがあり、演技の「食う」と「食われる」が精神的なバトルになっている。
手塚監督の表情が秀逸。デスアイランド編は、黒山が出てこないけど、それも人気に繋がったのかも。黒山は、後にめっちゃ活躍するけど。
21話「横顔」。
「戦場ドキュメンタリー」ってのは、キーワードだった可能性ある。
そして、チヨコの過去回想。仮面に至った生い立ちが、異常性おも感じさせる。
ラストの仮面破壊。作画過剰にも思えるけど、その意気込みってのは、十分すぎるぐらいに感じられる。
22話「ありがとう」。
この回が、のちのち、羅刹女編で振り返られるとは思いもしなかった。チヨコの仮面を一瞬だけ砕いた瞬間。クランクアップした時の夜凪の素のリアクションと、対比的に描かれているのかもしれない。
まだ、仮面は壊されてないけど。
手塚の語る黒山の映画監督と呪いの話は、少しざわっとした。掘り下げて書かないけど。
23話「花火」。
クランクアップ後の花火大会。次のシリーズとして、演出家の巌が登場。さらに、黒山の師匠の話題が出ている。本人は否定しているヤツ。
黒山の師匠の話は、最新話までであんまり出てなかったけど、もしかしたら、夜凪景の父親だったりして。
あと、映像世界の巨匠ってポジションは出てない気がする。
そして、アラヤの初登場。
24話「遭遇」。
マタギの演劇のオープニングは、今読んでも失笑する。とても、演劇らしい。
演劇編開始と同時に、アキラの成長のシリーズであることも示唆されている。アラヤみたいな演劇関係者、実際におると思う。
25話「明神阿良也」。
アラヤ、アキラをガン無視の巻。ショックでしょうな。
劇団稽古場訪問。そして、舞台・銀河鉄道の夜編の開幕。この脚本のチョイスが、アクタージュの人気の転換点の大きな分岐点だったと思う。
つまりは、すごい良いチョイスだったと。