葛城らん「わがまま姫の冷えとり生活」。
7日間毎日更新で、7話で最終回したヤツ。簡単にあらすじを書くと…。
- 平熱の高い主人公は、ある日、転校生が落としたハンカチを拾うとパンツだった。
- 転校生(ヒロイン)は、冷え性で、パンツを拾った事実、弱みを握り、主人公の手で自分の手を暖めることを強いる。
- こうして、「冷えとり」生活が始まった。
ちなみに、ヒロインは金持ちで、非常にわがまま。「姫」というのは、あだ名。
ラブコメで面白かったし。
つまりは、主人公とヒロインが「手を握りあう」漫画なのだけど、非常にラブコメしている設定だけど、いろいろなところが、少しずつ壊れている。
「冷え性の人の手を握って温めるなんてねーよ」と一緒思ったのだけど、それはありえるかもしれない。お嬢様キャラのヒロインが、主人公に暖房器具としての主従関係を求めるとか、非現実的…と思いつつ、少女漫画とか、レディコミとかなら、あるかもしれない。
サブキャラのリアクションとか、少しずつ面白いところもあるけど、メインの設定は、異常のようでありつつ、王道かもしれない。
ただし、主人公は缶入りポタージュを温め直すくらいに平熱が高かったり、ヒロインがコタツを着込んで学校に来るとか、珍奇な行動が作品に彩りを与え、そこはかとない破壊感を生み出しているかもしれない。
つまりは、面白いってことだけど、異常のようで、王道。でも、やっぱりおかしいというバランス感覚が良いのかもしれない。
あの頃に読みたかった漫画。
最近のジャンプのラブコメ漫画。本誌でもラブコメ漫画が増えたけど、恋愛の延長線上に付き合うとか、付き合わないとか、なんなら、最終回に結婚したりする。
まあ、当然っちゃあ当然かもしれないが、漫画を読んでいても、結婚とかという腐りきって凍りついた社会制度なんてのを意識しないといけない。
「わがまま姫の冷えとり生活」もラブコメ漫画なのだけど、付き合うとか、付き合わない以前の恋愛のラブコメが描かれていて、読んでいて、とても「あの頃」の気持ちが蘇ってくる。
結婚とか、労働とか、凍りついた腐りきった社会のあれこれを意識することなく、ただたんに、恋愛というものに、憧れていた、あの頃というか、そういう熱いモノが蘇ってくる集中連載でした。
ギャグのようで、真剣ラブコメしている名作だと思いますた。ほんとうです。
いつまで公開されているかは分からないけど、1話はジャンプ+で読めます。
[1話]わがまま姫の冷えとり生活 - 葛城らん | 少年ジャンプ+
ここです。
「7話と言わず700話続けるべき」とブコメで応援メッセージを送っておいたけど、実現せんやろか。