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ドラゴンボール・ブウ編の感想:暴力性と悪として描かれる人間のメッセージ性(?)。

はじめに。

私がマンガを読んだり、マンガの感想を書く上で一番大事にしているのは、印刷という工程を挟んでなお生まれる『作者との共感』です。物語の仕組みや、展開、構造になどに関しては、あまり触れてません。

ドラゴンボール・ブウ編の一言感想。

  1. 鳥山明先生も、苦しみながら描かれてた?
  2. 大きな大人になってから読み返してわかるメッセージ性。
  3. 何度も泣いたわ。


以下からは、もう少し掘り下げた感想です。

暴力性。

以下は、先日書いていた言及記事からの引用です。言及した記事には…

「暴力主義」なる言葉も使われてます。同じ作品を読んだ感想なのか?マジで?と思ったのですが、「倒す→殺す」という印象は私の中でまるでなかったので、ストーリーを思い出して、殺した敵と殺さなかった敵に関して書いてみます。

ドラゴンボール全編の感想:孫悟空が殺した敵と殺さなかった敵。 - 団劇スデメキルヤ伝外超


『暴力主義』という言葉は、ネット上で単独でWikipediaにページがないくらいには一般的な表現じゃあないと思うので、その言葉の意味をまだ捉えきれてません。例えば、フリーザやサイヤ人は、他の星を侵略する種族ですが、個々の戦闘員の能力(暴力の力)が軍事力であると考えると、『暴力主義』というよりは『侵略主義』に思えます。また、ブウ編においては、暴力以外の解決方法も数回試みられてます。


いきなり余談でしたが、ブウ編において『暴力性』という言葉は連想しました。

  1. クリリンのことを侮り、自信過剰にDisりまくってくる天下一武道会出場のプンターというキャラは、試合においてクリリンから過剰な攻撃を受ける。蟻と人間以上の実力差があっても、ムカつく相手には過剰なダメージを与える。※クリリンは亀仙流です。
  2. 主人公サイドも魔人ブウの部下などは、問答無用で爆散させる。断末魔も描かれず、木っ端みじん。
  3. とにかく「殺す」という発言が、主人公サイドも多い。

思えば、ドラゴンボールは20年以上も前に連載が開始した作品なので、今のジャンプマンガの倫理規定や、自主規制レベルが違うだけかも知れません。ワンピースでは、ルフィは意図的に「殺す」とは発言しないように制作されているそうです。

暴力性というメッセージ性??

例えば、クリリンの一般人への過剰攻撃が「やりすぎだ!」と読者に思わせるメッセージ性を含んでいるのか?と考えると、鳥山明先生は「ムカつくキャラをひどい目にあわす」ということは、Dr.スランプの頃からやられていたみたいなので(どこかで読んだ制作ウラ話・うろ覚えです)、「悪いことだ!」とは、考えられてないのかも知れません。少なくとも、亀仙人が「子持ちになっても、クリリンは子どものままじゃ」とか、ツッコミを入れるなどもありません。


メッセージ性の有無を考えるあたりも、マンガを通じた作者との対話だと思います。インタビュー記事や、書籍など、よいのがあったら教えてください。

悪として描かれる人間。

DRAGON BALL モノクロ版 40 (ジャンプコミックスDIGITAL)

おそらく魔神ブウ編を語る上で、外せないエピソードが40巻にあります。ミスターサタンが、魔人ブウと仲良くなって、戦わないで解決か?と思えた部分が、人間の悪行で全て破綻するシーン。

魔人ブウは、「そもそも純粋な悪として生み出された」、「人間側の善悪を教える存在がいなかった」、「話しあえば人間とも通じる心を持っている」というフォローが入ってますが、40巻で描かれる無法者は、少年漫画で描かれるシーンか?と思えるくらいに残虐なことをしています。

人間による残虐行為のシーンを読んでいて泣きました。さらっと描ける鳥山明氏の人間性と、あるかもしれない(ないかもしれない)メッセージ性を感じたからです。何かのネットのインタビュー記事で「人間の方が恐ろしい」という発言を読んだのですが、URLを失念してしまいました。


以下は少し余談、銀河パトロールジャコの感想で書いていたこと。

そこはかとないメッセージ性を感じました。都会批判、現代社会批判って感じじゃあないと思いますが、道に落ちているタバコとか、空き缶とかリアルです。

 後、ひったくり…とか、人とぶつかった時の悪口の言及とか…本来の意味でのDisのようにも思えました。

銀河パトロールジャコ第4話「銀河パトロール都に行く」メッセージ性を感じる…ネタバレ注意!ジャンプ感想36号2013年8


どういう意図だったかは、先生に聞いてみないと分からないですが、都会の汚れっぷりに、人間の悪い部分を感じましたし、そもそも人間側で一番悪いやつ(人命よりもロケット発射の話題性を優先させる人)は、登場しないあたりもミソだと思います。

おわり。

  1. 当時の感覚は分からないけど、クリリンの武闘家(一般人)への過剰攻撃などに暴力性を感じた。
  2. 敵・味方ともに「殺す」という発言が多い。
  3. 「人間の悪行の方が恐ろしい」というメッセージ性を感じた。


前回書いた記事や、関連記事への反応を読んでいると「ともかくバトル」とか「メッセージ性はあまりない」などのコメントがあったのですが、私もそういうイメージは少しあったのですが、読み返してみると、結構、えぐいことが描かれてます。盲目の少年に人間牛乳をプレゼントするシーンとか、鳥山先生は、どう考えて描かれていたのだろうか…?