maminismさんからの寄稿です。
人物モデルをして感じたこと。
アートスクールで、人物画のモデルをした。
本格的に大学で絵を学び始めてから、ちゃんとしたモデルをしたのは初めてだった。
普段は、描く側にいることがほとんどなので、モデル体験は、なかなか面白くて貴重な経験だった。
モデルになるということは、ものすごく観られる。
デッサンなどの授業では、先生が「視る」ことを非常に強調されるが、モデルになってみると、それを肌で感じることができる。
どの子が、どのくらいしっかり対象を視て描いているのかが、ものすごくわかりやすい。
しっかり視ている子ほど、対象の形をよく描写できていたりして、なるほどと思う。
人物にしろ、静物にしろ、描かれる対象物は、こんな気分なんだろうな、なんて考えていた。
自分が、制作されているものになったような、面白い感覚になる。
子どもたちが絵に色を塗り始めると、自分が彩色されているような気分になった。
けれど、できあがっていく絵は、フォルムも色彩も、それぞれ全く違っている。
これが個性なのかな、どうなのかな。
自分を描いてもらうというのは、こんな感覚なのだな。
面白い体験だった。
これから先、私が制作するときには、この感覚をぜひ生かしていきたい。
自分の絵を客観視するための、一つの要素になりうるにちがいない。