一ノ瀬家の大罪（タイザン5）感想。
タコピーの原罪で一世風靡したタイザン5先生が、満を持して、本誌登場で連載でした。掲載位置は、そこそこ後ろの方で、めちゃくちゃ好評って訳じゃあないですが、今一番、どう終わるのか分からん！という連載になっていると思います。
基本的に鬱展開の連続ですが、そのわりには、からっと明るいテイストで侵攻していて、作者のタイザン5氏の精神構造が気になります。
タコピーの原罪からの汚部屋芸。
タコピーの原罪は、初回1話目がショッキングで、ジャンププラスで連載していたこともあり、最終話までバズっりっぱなしでした。そして、その時に注目された一つは、汚部屋の表現。
育児ネグレクト、貧困家庭の部屋やテーブル、散らかり具合のリアルさが注目ポイントでした。
その『汚部屋芸』は、一ノ瀬家でも健在で、ごちゃごちゃに散らかった部屋だけでなく、飛び散る残飯、看板だらけの雑踏、ホテル街、そして主人公の異常な部屋など、絵的にエンタメしている背景の芸が沢山出てきます。
特に初期に大活躍した残飯スプラッシュが良かったです。細かく見ると、米粒に顔が描いてあったり、オマケ要素もあります。エンタメのある残飯。
家族全員記憶喪失。
記憶喪失もんの漫画は、古今東西沢山ありますけど、この作品は家族全員が交通事故で記憶喪失からスタートしました。家に戻っても、まるで他人の家のよう。
家族のそれぞれの部屋に病的な部分があり、また、家族が抱えている謎が物語のコアな部分だと思われてましたが…。
超展開連続。
とにかく超展開の連続。タコピーの原罪が、全2巻と決め打ちでスタートした連載だったので、作者は最終話までのロードマップを決めているだろうと読者は思っていると思うのですが、アドリブでやってるんじゃないか？と思えるくらいに、超展開が連続しています。
「それやったら、物語が破綻するんじゃない？」というレベルでの超展開が続きます。現代社会のキツさを、エンタメに昇華するのが芸風だと思いますが、そろそろ昇華不良をおこしてそうです。
ハッピーエンドありうるのか？最終回の予想。
この記事を書いている現在は、連載中です。家族が抱えている謎や、交通事故の真相などが明らかになって最終回だと当初予想しましたが、そういう話じゃなくなっているというか、そもそも伏線が残っているのかも分からないレヴェル。
作品タイトルの『一ノ瀬家の大罪』には、『七大罪』が隠れているのでは？という考察は初期にされていて、暴食や色欲を連想させる展開もありましたけど、最近は触れられていないように思います。
家族がどうなるかを予想してみます。
- 祖父死亡。
- 祖母、祖父の死亡がきっかけで認知症。
- 両親は介護のことが原因で離婚。
- 母親は実家に帰り、父親は自殺。
- 妹はパパ活相手を頼って家出。
- 主人公は、自分一人になった家で立ち尽くして、記憶喪失前の自分と対峙し、最終的に自殺。
という超絶バッドエンドが描かれて、それらは全て、主人公の翼が生まれる前に見せられた夢だった…という宇宙一夢オチで予想しておきます。
生まれた後には、様々な試練がある。神様が見せた夢やったんやね。
あるいは、作中に製薬会社があるので、全て製薬会社が仕込んだことだった…！？みたいな真相もあるかも…？ほんで、マトリックスみたいな仮想空間であったというオチ。
初回の感想。
1話「一ノ瀬家の復活」
主人公の目覚め、病院から物語は始まる。翼くんは、家族のことも自分のことも分からない記憶喪失。そして、なんと家族もそうだったのだ…！？何が起きたのか…！？たどたどしい自己紹介が始まる。
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