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街路樹不要論・街に樹木がない状態で生きたことはないし、メリットよりもデメリットの方が目立ちやすい。

はじめに。

一応、農学修士の私。森林計画学ってのをやってたのですが、真面目に勉強しなかったので、今こんな感じですが、自然景観とか、街の中の公園や樹木などは、卒業論文のテーマとか、学会発表で触れることは多かったです。

改めて思い出すと、「街中に樹木があることは是」という部分がスタートだったように思うのですが、以下のようなエントリが話題になっておりました。

honeysuckle.hatenablog.jp

こちらを読んで感じたことを文章にしてみます。以下、引用部はこちらのエントリからの引用です。

最初に結論を書いてみると、「街路樹はオワコン!街から街路樹をなくします!」というのをマニュフェストに市会議員選挙とかに出馬しても、かなり当選しそうにないので、街路樹不要というのは、共感は得にくいと思うのですが、前述のように「街路樹は是」と無意識に感じていた私が、なるたけ元エントリの趣旨に沿いながら、感じたことを書いてみようとおもいます。

そして、これは林業や農業にも言えると思いますが、金額算定しにくい、普通にあるから感じにくいメリットというのは、直接感じるデメリットに押し潰される側面はあるんだろうな…と。「林業が水源涵養してる」と言っても、知らない人は、「はぁ?」ってことでしょうし。

以下からは、元エントリの気になった箇所を引用しつつ、感じたことを書きます。

メリットとデメリット。

メリットよりもデメリットのほうがよっぽど多いなら街路樹なんてやめてしまったらいいと思うんですよ。というか僕にはデメリットのほうがはるかに多いんですけど。

メリットはわかりにくく、デメリットはムカつくから、分かりやすい。


公的な資料に書かれている街路樹のメリットに関しては、以下のようなものがあるようです。

  1. 交通安全
  2. 修景効果
  3. 環境保全

小学校の学級会で発表するかのようなメリットが並んでるわけですけど、わざわざこれを道路の際でやる必要あるんですかね。

マジでか?元エントリに書かれていたメリットは、街路樹に限らず、例えば公園とか里山とか人と自然が関係する場合に、切っては切れない部分で…小学校の学級会と揶揄されてますが、少なくとも農学部の推薦入試で普通に出てきたんですが…。

忘れもしない小論文。「都会の中にある鎮守の森が涼しい理由を書け」みたいな今思えば冗談みたいな問題が出たのを、今でも覚えています。

元エントリに書かれていたメリットの中で、注目したのが『法面(のりめん)の保護』。これも、土木とか、水文学とか、知らない人は法面って何やねん…ってなるんだろうな、と。法面とは、「人工的に造り出した斜面」のことで、土のままにしとくと雨で崩れますし、仮にコンクリートで工事しても、雨でダメージを受けるので、樹木を植えておけば、雨滴の衝撃を和らげてくれたりするのです。

まあ、法面の保護に関しては、街路樹を使う以外にも方法はあるようです。しかし、斜面を守っている…というメリットは、葉っぱが散らかって雨の日は滑る…というデメリットに比べると、分かりにくいのだな…と思います。

後、例えば、二酸化炭素を固定する≒酸素を作るという部分も、街路樹じゃあなくて、山に植えればいいだろ!という話になるかもしれませんが、同じ管理するなら、街中の方がやりやすいのでは?と思えます。

熱を遮る効果などなどは、ブコメで有用な意見も出ているので、そちらを参照されるのも良いでしょう。

b.hatena.ne.jp


あと、私が軽く調べた中では、道路などで生態系が分断されるのを緩和する効果などもあるみたいですが、そんなのも興味のない人には、どうでもよいことなのかもしれない。

管理費用など、税金に関して。

以下は、お金に関する話題。

街路樹があると、季節ごとに除草したり剪定したり落ち葉の掃除、排水口につまった葉の除去、夏場には散水や防虫対策など何かしらお金がかかります。そのお金って結局どこかに何かの名目で予算から支払われているわけで。それが数億円とか。

メリットが分かりにくい仕事に関わる予算は、非難をあびやすい。街路樹の費用に年間10億円とか言われても、メリットの方の金額算定が難しいし、仮に景観などのメリットを金額に表わしても、実感は持ちにくいかもしれない。

例えば、二酸化炭素固定能力は、排出源取引とかで(たぶん)金額換算されているはずだけど、二酸化炭素による地球温暖化の問題にも、疑わしい部分があるから、固定能力を金額で表現しても、空虚かもしれない。

また、街路樹管理を行う業者のなんたらかんたら……という意見も多かったが、そこは政治の問題で、入札などが適切に行われてないなら、樹木などとは別の問題なので、あまり触れないでおく。街路樹がなくなれば仕事を失う人がいる。街路樹が雇用を生み出している。という部分をどう捉えるかも、「街路樹は不要」と考えている人からすれば、辛辣な意見となるのでしょう。

おしまい。

一応、農学という分野で、景観などの問題は学生時代に触れたのだけど、自分が専門でやっていたわけではない。都市計画などを専門でやっていた人こそ、言及エントリを書いて欲しいし(読みたい)、件のエントリがバズりまくったら、専門家、大学教授とかが参上したら面白いけど、今のところそういう気配は感じない。

結論としては、やはり、分かりにくいメリットよりも、体感できるデメリットの方が影響が大きいのじゃないか?メリットの部分は、農学などをやっていた人間には当たり前のように思える部分も、そう思わない人には、まるで通じない。

私は、大学時代は「樹木や植物があることは是」という価値観の世界にしかいなかったので、「街から街路樹をなくせ」という意見に触れたことは貴重な体験だったかもしれない。歴史的に多くの人が「必要」と考えたから、街路樹は今もあり続けるのかもしれないが、多数決ではなくて、「不要」と考えている人も汲まないといけない。

今後、街路樹不要の意見の方が多くなれば、街路樹と同等の機能を持つ人工物ができたら、街から街路樹がなくなる世界もありえるのかもしれないけど、そうなった時に、人間がどのように思うのかは、興味深くもあります。よしなに。