maminismさんからの寄稿です。
臨床美術 感じて描く方法
絵の描き方に、ネガの部分を視る、というのがあります。
私は大学でこの物の見方を知り、その重要さを、最近になってようやく実感し始めた感じです。
例えば、コップを描くとします。
普通は、コップをよく視て、側面の四角い部分や、上部の楕円の形を意識して描くと思います。
私はそうやって描いていました。
それでも絵は十分描けるのですが、それだけでは足りないのです。
コップのネガの部分にも注目すべきなのです。
ネガの部分とは、つまり、コップの外側である、背景の形のこと。
コップの背景の形はどんなかな?と、視てみるのです。
そうすると、対象物の新たな発見ができます。
今まで見えていなかったものが、見えたりします。
そして、いい具合に形が描けたりするのです。
だまし絵に、グラスのようなものがありますが、その背景に注目すると、人の横顔が見えたりします。あんな感じの目の使い方をするのです。
臨床美術士4級の講座に参加してきましたが、臨床美術では、このネガの部分の物の見方を大事にしているようです。
簡単に言えば、考えるのではなく、感じることで絵を描くプロセスを大事にしている、ということです。
参加者が、感じたことをそのまま表現できるようなプログラムを考案されているのだと、勉強しながら感じました。
5級の時には、全体を大まかに学んだので、よくわからなかった所も多かったのですが、4級ではぼんやりしていたものが、はっきりして、なるほどなーと感じることが多かったです。